技術事業化優先度分析

事業化を目指す技術ポートフォリオに対し、「技術力」「特許力」「所有性」「商業化力」4要素からなるスコアリング分析を行うことにより事業化開発活動の戦略検討・優先順位付けを短期間で行うサービスです。


【事業化優先度分析(トリアージ)サービスとは】

  • 技術事業化開発プロセスにおける最初のステップとして、保有特許技術の”事業化優先度’について定性的(定量的)な評価を行うために開発されたシステムです。
  • 米国国立研究所のオリジナルの評価手法をベースに、私たちが独自に作成した優先度分析(通称:トリアージ)フォーマットを利用します。
  • 技術優先度分析は、評価項目は4つのカテゴリーに分けられます。
    1. 特許力評価
    2. 技術所有性評価
    3. 技術力評価
    4. 商業化力評価
  • 技術的な視点や特許ポートフォリオ力的な視点の評価だけではなく、特許所有の観点(資産所有性)や事業化(事業化開発にかかるリスクや外的な経済的因子との相関性)といった評価軸を統合した評価手法です。


図1 技術ポートフォリオ事業化優先度分析のイメージ

【このようなお客様の課題解決に有効です】

    • 研究者が開発した技術・特許について商用化に向けたフィージビリティ調査などを行いたいが、コストをかける前に先ずは簡単に外部専門家による商業化可能性の評価や分析を獲得したい。
    • 保有する全ての新規事業技術シーズに等しく投資を行うことができないため、技術開発の進捗度、市場の顕在化度、特許ポートフォリオの構築状況などを総合的に判断し、開発投資の順序・重み付けや加速投資のタイミングを見計らいたい。
    • グローバルな技術開発型ベンチャーとの業務提携や出資に先立ち、その技術や事業価値を客観的に評価したい。特に提携候補先の技術分野が自社の事業領域でない場合に有効です。


図2 基本的なサービスプロセス

【本プログラムの構成】

  • 知財力評価
    • [知財評価できる項目]技術グループを構成する特許数、申請中特許の数、引用数の数、権利化地域の状況等、パラメトリックに特許の堅牢性(Defensiveness)を評価します。
    • [知財強化可能性を評価する項目]請求項のタイプ(物質特許、パラメータ特許等)やPIの将来的な技術強化の関与可能性等を、総合的に評価します。
  • 商業力評価
    • 特許技術がターゲットとする市場アセスメント(考えられる事業規模、地域)を定量的に評価する他、対象市場と顧客のニーズイメージの強弱(Market awareness)、や競合の状況等を定性的に評価します。
  • 所有性評価
    • 所有される権利の独占性を評価
    • 単独出願されている技術は 得点高。
    • 他者と権利共有される特許は 得点低。
  • 技術タイプ評価
    • 特許を構成する技術インパクトを主に評価
    • 技術視点で新規性が高い技術や技術概念を大きく変えるような技術からなる特許は得点高。
    • 既存技術の漸進的な改善からなるような技術は得点が低い。
  • 規制環境の評価
    • 規制が強い技術事業は得点が低い。
      例えば、創薬等の医療技術(臨床試験)低くなる。
  • 開発期間の要請
    • さらに開発が必要な技術については得点が低くなる傾向。

【アウトプット例】

分析結果としてスコアリングと講評をご提供します。

  • 評価分析作業には、対象技術の専門家また先端技術事業開発の専門家が評価分析作業に従事し、結果・評価に対する理由、分析・調査をまとめた資料を提供します。
  • 参加いただく全ての技術開発者・チームに対して、分析結果の説明・講評と今後の事業化にむけた開発にかかるメンタリング(30分程度)を行います。
  • メンタリングを行う専門家は、こうした事業化を目指す研究シーズの評価・分析に過去20年近く従事しており、開発者・開発チームと技術開発・事業開発両面で今後の活動に有用な議論の機会を提供します。


図3 評価レポートの部分的イメージ